社内プレゼン資料の作り方(後編)

プレゼンロジックを理解しよう

前回の「社内プレゼン資料の作り方(前編)」に引き続きプレゼンロジックを使った効果的なプレゼン資料の作成について解説いたします。

次の図はプレゼンロジックを基に社内プレゼン資料を構成した制作例です。プレゼンテーションは、大きく分けて「序論」「本論」「結論」の3つのパートで成り立っています。このようなロジックでプレゼンテーションを構成すると聞く側にとってもすんなりと理解してもらいやすい資料となります。

ここでは3つの構成をさらに細かく解説するために、例を基にスライドの構成とまとめ方を解説をしていきます。今回は、美容院でのリピート率低下を課題として顧客のリピート率の低下を招いている原因の解明と解決策を提案する社内プレゼン資料として作成してみました。(あくまでサンプルのため、内容や数値はダミーになります。)

「序論」課題の根拠を提示

現状分析から、課題を提起し認識の共有を図ります。
これからプレゼンする内容について、発表者と聞き手側とで共通の認識を構築するためのパートです。
「いま、どうなっているのか?」という問いかけを説明するスライドです。このスライドでは課題の根拠を説明し問題となっている事柄を共有します。
その際、数値化できる場合は数値を大きく表示し、現状の課題に対する認識を強めます。

「本論」原因、解決策、効果の提示

課題から原因を精査し、問題解決のための商品・サービス、対応策などを具体例で提示し、どういう効果があるのかを説明するパートです。

提示された課題に対して「なぜ、そうなのか」原因に結び付く根拠を分析した情報を提示します。 右の図では、お客様アンケートの結果読みたい本がないことが、リピート率の低下の要因になっていると分析し、その根拠を数字で表しています。

次に、上記で提示した分析結果から、解決策へ導くための根拠を提示します。同じくアンケートから、お客様の希望する本と、店舗でそろえている本のラインナップのギャップを説明しています。

「本論」原因、解決策、効果の提示

「では、どうすればよいのか?」という疑問に対して、前項の解決策に導くための根拠を基に導き出した回答を提示し、その効果を説明します。
ここでは「タブレット端末によるE-Bookの利用」という解決策を提示して、解決策を取り入れることによる効果の説明へとつなげ、効果に対する根拠を提示することで、聞き手を納得へ導きます。

「結論」結論の提示

全体の振り返りと、最も重要なポイントの確認をしてまとめるパートです。

企画提案をするうえで、企画内容は当然ですが、最も重要な予算の提示がなければ、決済者はOKを出しません。細かすぎる計算式や表組は絶対やめてください。シンプルに必要な数字を大きく目立たせることが重要です。また、スケジュール管理の必要な企画内容であれば、スケジュールスライドを用意しましょう

プレゼンテーションの締めくくりとして企画提案内容を簡潔にまとめ、決済者にしっかりと伝えましょう。

提案内容を裏付ける各種資料集

さて、ここまではプレゼンテーションを簡潔シンプルに発表するためのスライドのまとめ方を説明してきましたが、プレゼンを行う上で省かざるをえなかった情報は「補足資料集」として、スライドの後部にまとめておきましょう。

プレゼン後、質疑応答の時間に突っ込んだ質問が出された場合、それに対応する情報として用意しておきます。ここで、しっかりと検証された情報をまとめておければ、決済側にとっての不安を取り除く要素となります。

配布資料として役割なので、文字のサイズについては発表用スライドに合わせる必要はありません。

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